ちゃんと今を生きてるかい?

耳が聞こえず言葉を持たない息子が教えてくれたこと。「未知数なぼくたち」絵会話アーティスト武田憲宗の活動や家族の日常を記録。金髪で、がんサバイバーの母ちゃんは気合を入れて子育て中。

① 寝ぼけ眼でがん宣告

5年前の2月は、私が「がん宣告」を受けたときでした。

でも私「がん宣告」ってドクターからされるものだと思ってたんですよね。

なのに、私の場合は
意外な奴がしゃしゃり出てきて。

まさかのまさか。

「えっ!?ドクターでもないのに!?」

みたいな。

でもこいつ、信頼性バツグン!!
絶対、ウソつかねぇ。

 

それは、朝、目覚めてすぐの事。
「んっ!?」両手の全ての指に、ほーんのわずかな、わずかな違和感があって。。。
その瞬間でした。頭の中にね。

『あっ、がんだな』

って。

いきなりの「がん宣告」。

目覚めて数秒。まだ顔の筋肉すら整ってないっつの。

「えっ?」

って聞き返したら。

『それかー、白血病?』

 って、なんだよその尻上がりな言い方!

どっちにしろがんかよ!

 

しゃしゃり出てきたのは、私の肉体でした。

自分の肉体って、自分よりも自分のこと、ちゃーんとわかってるみたいで。
私も見事、がんステージⅢーaの大腸がんでしたから。

だから今も時々、聞いてみるようにしてます。

「元気ですかーーーーーーーーーー!?」って。

お気に入りの赤い今治マフラーを首から下げて。

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でもね、聞こうとすると聞こえないんスよねー。これがまた。