⑥ いざ、大腸手術
「僕が切るから」
そう言ったかどうか。
でも、私の記憶にはそう残っている。
そんな感じで、突然現れたT先生。
『完璧に切ります。切っちゃいます。』と、見てるだけでわかってしまう、そんなドクターだった。
医者医者した感じがないので、私も患者患者しなくて良いのが楽だった。
そうして今や、歩いて手術室まで行く時代。
手術室のドアがずらりと並ぶ廊下を歩き、まるで火葬場だな尻込みする。
中に入ると、すぐに手術台へ。
「えっ!?狭くね?」
驚きの狭さ。
家の父ちゃんもこれなの?
曙も?
猪木も?
手術中に、落ちたりしない?
その答えは知らぬまま。。。
「よーし、頑張るぞー。」
なんて思いましてね。
『武田さ~ん、終わりましたよ~。』
ってその間、約2秒!
確か5時間はかかったはずの手術、麻酔の力って凄いのね。