ちゃんと今を生きてるかい?

耳が聞こえず言葉を持たない息子が教えてくれたこと。「未知数なぼくたち」絵会話アーティスト武田憲宗の活動や家族の日常を記録。金髪で、がんサバイバーの母ちゃんは気合を入れて子育て中。

性どっちでもいい障害 ~次女の卒業式~

スポーン!!

と、飛び出すように産まれてきた次女は長女と違い、成長は少しゆっくりで、夜はとても良く眠ってくれる赤ちゃんだった。

 

どこから見ても女の子で、小さい頃はビビッドなカラーの服が良く似合っていた。

 1歳9カ月で憲宗が生まれ、お姉ちゃんになる。

泣き声に一目散に駆けつけ、憲宗を抱きあげてるのだが、まだ頼りない両腕。抱かれた憲宗の首はグラッグラ(汗)

ダメとは言えず、付きっ切りで抱き方やおむつの変え方を教えた。

いつも、いつも憲宗の遊び相手になってくれた。

そう、それは今も。

 

年少さんに上がる時、保育園で使うバッグを買いに出かけ、次女が選んだのが

真っ青なバッグ。

 

ん???

まっ、次女が好きならいいや。と購入。

 

これが始まりだった。 

徐々に、着ている服に変化が起きた。

ウルトラマン仮面ライダー。トーマスに恐竜。

時々、憲宗のブリーフを拝借したりもしてた。

 

「似合っていれば、何を着てもいい」

と、次女にはそう言っていた。

実際、男物の服を着ている次女の姿はめんこかった。

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ちょっとズレた所が、成長と共に面白さを増す子だった。

年長さんの頃は

「モスガーバー」が食べたいと言い、ドライブスルーでは

「カーニバーガー1つ!!」

と、元気に注文。

残念だが、モスにスポンジボブはいない。

さらに、洋食が苦手な次女の口にハンバーガーは合わなかった。

 

小学校低学年の時は、年に1度だけ

「将来のことは、ちゃんと考えてるんだ」

と、次女自らワンピースを着る日があった。

 

どんな風に考えていたのかな?

 

男物の服を着るとチンチンが生えてくると、本気で思ってた次女。

生えて来ないと気付いた日。

2年生のとき、真っ青なジャージの上下を着て女子トイレに入り大騒ぎになった。

男の子に間違えられたことではなく、騒ぎになったことがトラウマで、青ジャージはしばらく封印した。

悩んだ次女が着たのは、恐竜のTシャツにフリルの付いたズボン。

それはいくらなんでもおかしいだろう。

 「男か女かはっきりしなさい!混ざるのはダメ!!」

と、釘を打った私。 

 

男っぽい割に、本当は人見知りで超の付く怖がりで、淋しがり。

空手でボコボコにされても、相手を称え、何度も立ち向かう姿には敬意を抱く。

野球にスキーにバク転練習、とことん取り組む姿はまるで、武井壮

 

父ちゃんがいないと淋しくて、淋しくて。。。

「キスしてーーーーーー!!!!!」

って、大声で私に叫ぶ。

そんな素直な12歳。

 

年齢の割に舌っ足らずで口喧嘩では黒星が並ぶ。

 「5年目」が言えず

「ごめんね。。ごめんね。。」と繰り返す。

 

でも実は、私の心に突き刺さる衝撃的な言葉を発するのは、次女だった。

(これについては、また今度)

 

次女らしく笑って生きていけたらそれで良い。

次女が男だろうが女だろうが、私にはたいした問題ではないのだ。